カヤツリグサ科(Cyperaceae)の植物。ヘアーグラスの中では水中葉で背丈が2cm程度と、一番小型で横に這う草です。 グロッソと並んで前景の中の前景草といえます。束生、前縁、鋭頭、無柄、葉形は線形です。 ランナーにより増え、特徴的な葉先が底面に向かって下にカールする性質を持ちます。 水上葉は出荷時期(特に夏季)によりヘアーグラスと見まがうばかりの葉長になることがありますが、水中展開した新葉はparvulaの特徴を示します。 当店にて下にカールするタイプであることを水中葉で確認済みです。 CO2の添加と、光量の確保、セット初期に底床に肥料をセットする、コケ取りにはエビ系をメインに水槽サイズと比較して多めに入れる、ヘアーグラスの育成の要件はこの4点が重要となります。十分な光量、CO2、底床肥料が揃わないとカールせずに直線的になる場合がございます。 逆にこの4点をしっかりと抑えておけば、育成は非常に簡単です。 カットも伸びた葉っぱをばっさりとカットしてしまえば良いです。一時的に見た目は悪くなりますが、1ヶ月程度ですぐに元に戻ります。差し戻しや植えなおしも必要なく、古くなって粒が潰れた底床でも問題なく育ちます。長期間トリミングをしなくてもグロッソスティグマの様に折り重なったり、その部分が状態が悪くなりコケの原因となることもありません。 植え込みの際は数本単位でばらして植え込む方法と、ある程度まとまった束を植え込む方法の2種類がありますが、当店ではまとまった束を植え込む方法がお勧めです。4~5cm四方に1束程度のスペースで植え込むと完成も比較的早いです(束の大きさが大きい場合は、1束が直径で1cm程度になるように切り分けて下さい)。 草自体には難点らしい難点が無い丈夫な種類ですが、植え込む時についている葉は、植え込み後、環境の変化に伴って枯れ始めます。この枯れ始めた葉に繊維状のコケが絡まるように付くことが多いです。草の形状上、絡まったコケを手で取り除くのは非常に手間が掛かります。 ヘアーグラスショートを植え込む際は目に見えるコケが付いていなくても最初からエビを多めに入れておくことが重要となります。こうすれば古くなった葉やそこにつくコケは順次エビが食べていってくれます。 初期時さえ気をつければ緑の絨毯を楽しむ事ができる前景草です。 グロッソスティグマのように存在感を主張するタイプではないので自然なレイアウトが可能な点もポイントです。 |