育成難易度 → ★☆☆☆☆ 活着性を持つ苔の仲間で、落ち着いた色合いの複雑な茂みを作ることから流木や石に括り付けてレイアウトに多用されます。 ウィローモスを活着させた石や、流木は「苔生した」と言う言葉がピッタリの趣ある水景を創ります。 複雑な茂みは産卵場所や、隠れ家に向き、稚エビや稚魚の餌となる微生物が発生しやすいと言われ、ブリーディングタンクにも使用されます。 餌やブリーディング目的で育成するには、ある程度ほぐして、そのまま沈めてしまって問題ありません。光量も60cm水槽で1灯もあれば、維持するには十分です。また元々日本に自生している種類でもあり冬の低温にも強いです。メダカ水槽への使用もお勧めです。 レイアウト水槽で使用するには若干のCO2添加があった方が綺麗に育ちます。低光量にも強いですが、特に活着させて長期間維持していると、何重にも折り重なって光が完全に当たらなくなる部分ができます。こうなるとその部分が枯れてしまうので注意が必要です。 上手く活着させるコツはなるべく均一に薄く被せた後、テグスで巻きつけます。ウィローモスの状態や量によりますが糸と糸の間の間隔が最低でも5mm以下であった方がはがれにくいです。活着したことが確認できたら、一度葉を短く刈り込むと、次の葉が綺麗に生え揃います。トリミングには強く、雑に刈り込んでしまっても育成に支障はきたしません。レイアウト重視の水槽の場合は、カットカスは取り除きましょう。 水中の栄養分が多いと茶色い根(仮根)を出します。また高光量下ではごわごわとした葉に育ちます。貧栄養、低光量下でも育つと言う特徴を生かして、他の草の陰になる部分に石等に活着させて配置する方法がお勧めです。 ウィローモスをメインとする水槽であれば、光量、水中の肥料分とも押さえ気味にした方がコケの発生も少なく綺麗に育ちます。 ウィローモスに合わせた環境ではあまりコケが出ることはありませんが、糸状のコケが出た場合はヤマトヌマエビ等を投入しましょう。ウィローモスは薬にやや弱い部分があり、普通の有茎草等には影響の無いコケ除去剤でも育成に影響を与えることがあります。 ウィローモスは苔の仲間ですが、水草やガラス面などにに付くものもコケと呼ばれます。紛らわしいですが、学術的にはウィローモスが「コケ類」で、一般にコケと呼ばれているものは殆どが「藻類」です。 海外でジャワモスとして流通しているものは、国内でウィローモスとして流通しているものです。海外でウィローモスと言えば、ミズキャラハゴケのことを指します。 またウィローモスも国内で数種類が流通しています。 アクアリウム関係では、通称で流通している場合が多く情報も少ないため、正しい表記がされていないのが現状です。 |